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扶養の壁103万・106万・130万円とは?税金と社会保険を分けて解説

情報更新日: 2026-08-07(税制・保険料率等は変更される場合があります)

扶養の壁として知られる103万円・106万円・130万円を、2025年税制改正と2026年の社会保険制度を踏まえて整理します。

「扶養の壁」は一つの制度ではありません。所得税上の扶養、配偶者に関する控除、勤務先の社会保険への加入、健康保険の被扶養者認定が混同されて使われています。数字だけを見て勤務時間を決めると、どの制度の条件を確認しているのか分からなくなるため、税金と社会保険を分けて考える必要があります。

103万円は長く所得税上の目安として知られてきましたが、2025年分以後の所得税では基礎控除や給与所得控除、扶養親族等の所得要件が改正されています。扶養親族等の合計所得金額要件は58万円以下、給与所得控除の最低保障額は65万円となったため、給与収入だけなら123万円以下が一つの判定基準になります。また、本人の所得税がかかり始める水準と、家族が扶養控除等を受けられる水準は同じとは限りません。現在の記事で103万円を説明する場合は、旧来の呼称であることを明記すべきです。

106万円の壁は社会保険の話です。2026年8月時点では、従業員51人以上の企業などで、週20時間以上、所定内賃金月額8万8,000円以上、2か月を超えて働く見込み、学生ではない、といった条件を満たす短時間労働者は、健康保険・厚生年金の加入対象になります。月額8万8,000円という賃金要件は2026年10月に撤廃予定で、企業規模要件も今後段階的に縮小・撤廃されます。したがって「106万円未満ならずっと加入しない」とは言えません。

130万円の壁は、主に会社員の配偶者等が健康保険の被扶養者や国民年金第3号被保険者でいられるかという基準です。一般には今後1年間の収入見込みが130万円以上になると、自分で社会保険へ加入したり、国民健康保険・国民年金の負担が生じたりする可能性があります。認定方法は加入する健康保険によって確認が必要です。

一例として、Aさんの2026年の給与収入見込みが120万円なら、給与所得は120万円-65万円=55万円となり、所得税上の扶養親族等の58万円以下という要件内に収まる計算です。しかし、勤務先が対象企業で週20時間以上、月額8万8,000円以上などの条件を満たせば、給与収入120万円でも社会保険へ加入する可能性があります。税の扶養内だから社会保険も扶養内、とは限らない例です。家族の勤務先にある配偶者手当にも独自基準があり得るため、税務・年金・健康保険・会社手当を別々に確認しましょう。

さらに、年収の数字だけでは加入判定できない点にも注意が必要です。106万円相当の判定で使う月額8万8,000円は所定内賃金が基礎で、賞与、残業代、通勤手当などの扱いは年収の単純合計と同じではありません。一方、130万円基準は今後の年間収入見込みで判断されるのが一般的です。似た数字でも確認方法が異なるため、給与明細と雇用契約書を用意し、勤務先と健康保険の双方へ尋ねると確実です。

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