給与所得税、住民税、社会保険料と手取りの見方を解説します。
年収は一般に税・社会保険料を引く前の額面給与を指し、手取りは実際に振り込まれる金額です。差し引かれる主なものは健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税、住民税です。年齢、地域、加入健保、扶養、賞与、控除で変わるため、年収だけから一律割合では出せません。
所得税は給与収入から給与所得控除を引き、さらに基礎控除、社会保険料控除、扶養控除等を反映した課税所得へ累進税率を適用します。住民税は前年所得を基に翌年度課税されるため、新卒一年目や転職翌年は現在収入とのずれが生じます。
一例として年収500万円でも、独身か扶養家族がいるか、40歳未満か介護保険対象年齢か、加入先の健康保険料率で手取りは異なります。「500万円×80%」などは概算にすぎず、正確な額ではありません。給与明細と自治体通知で確認します。
賞与にも社会保険料と所得税がかかり、月給と同じ手取り率とは限りません。非課税の通勤手当にも限度があり、住宅手当などは通常給与課税の対象です。企業が示す年収に残業代や賞与が含まれるかを確認します。
手取り比較では年額を使い、住民税の年度差、年末調整、確定申告の還付・追徴を含めます。額面増加が全て消えるわけではありませんが、増加分がそのまま振込額になるわけでもありません。公的シミュレーターと実際の明細で判断しましょう。
求人票や家計計画では、額面年収、課税所得、手取りを混同しないよう三段階で記録します。額面年収には基本給、課税手当、賞与、残業を分け、確実でない賞与・残業は別ケースにします。手取りからも、会社天引きの財形、持株、社宅費、組合費など税・社会保険以外が引かれる場合があります。これらは人によって任意・強制が違います。一例として月明細の振込額を12倍しても、賞与、年末調整、住民税変更があるため年手取りとは一致しません。転職や昇給時は一年後の住民税まで含めた表を作り、税率表だけで自己計算を確定させず給与担当や自治体資料と照合しましょう。
年収と手取りを比べるときは、額面、課税所得、振込額の三つを別欄にします。所得税は課税所得へ累進税率を適用し、住民税は前年所得を基にするため、今年の年収だけで一律割合を掛けても正確ではありません。健康保険料率、40歳以降の介護保険、扶養、賞与でも差が出ます。給与明細では税・社会保険と、財形・社宅・組合費などその他控除を分けてください。転職・昇給後は翌年度住民税まで含む12か月表で、実際の年手取りを確認しましょう。