車の保有固定費と、公共交通、タクシー、カーシェア、レンタカーの費用を比較し、損益分岐点を考える方法を紹介します。
車を持つか手放すかの損益分岐点は、全国共通の走行距離では決まりません。保有を続ける場合の年間総費用と、手放した後に必要となる公共交通、タクシー、カーシェア、レンタカー、配送などの年間費用を比べます。地方で代替交通が少ない、通勤や介護で決まった時間に必要、家族人数が多いといった事情は、金額だけでは表せない重要な条件です。
保有側には、税金、保険、車検、駐車場、燃料、整備、車両価値の減少、ローン利息を入れます。手放す側には、定期券、都度運賃、カーシェアの月額・時間・距離料金、レンタカー、タクシー、配送料を入れます。売却時は査定額からローン残債や手続費を差し引きます。すでに購入した価格を惜しむのではなく、今後発生する費用と、今売れば得られる金額で比較します。
一例として、車の年間総費用が48万円、車なし生活の固定的な公共交通費が年12万円、必要時のカーシェア料金を1回4,000円と仮定します。差額36万円を4,000円で割ると90回で、月平均7.5回が単純な損益分岐の目安です。カーシェア利用が年90回未満なら金額上は手放す側が低く、超えるなら差が逆転し得ます。これは仮定に基づく一例で、実際の料金や利用可能性を保証しません。
金額以外に、雨天、深夜、送迎、災害時、荷物、ペット、予約が取れないリスク、移動時間を評価します。いきなり売却せず、1か月だけ車を使わない生活を試し、その間の代替交通費と不便を記録する方法もあります。2台保有なら、まず1台減らす比較も可能です。売却額は時期や車両状態で変わるため複数査定を取ります。
比較期間は少なくとも1年にし、車検直前だけを切り取らないようにします。購入から時間がたった車では、今後の修理見込みと次回車検を含めます。一方、売却後に再び必要となって買い直す可能性が高いなら、取得時の諸費用も考慮します。カーシェアは自宅付近の台数、予約状況、返却場所、距離料金を実際の利用時間帯で調べ、表示された時間料金だけで年間額を作らないでください。
この判断の最後に置くべき固有論点は、金額上の損益分岐と「必要な時に移動できるか」を分けることです。年間費用が下がっても、通院や介護の代替手段がなければ生活は成り立ちません。反対に、週末だけの利用なら、保有固定費を払い続けるより都度利用が合う場合があります。試行期間の実績で再計算し、ローン残債が査定額を上回る場合は不足分の支払方法まで確認してから結論を出してください。